前立腺がんの放射線治療

前立腺がんにおける放射線治療の効果は、手術と同等であるとされています。日本では初期症状の場合に放射線治療を選択する割合は手術よりも低いものの、欧米では同等の効果があると認識されています。

また、前立腺がんに放射線治療を用いる場合には、予後の経過を見たときにQOL(生活の質)が高いことがメリットとして上げられます。手術では術後に尿失禁や性機能障害を引き起こすことも少なくありませんが、放射線治療なら副作用や合併症が比較的軽微で済むことが多いのです。

したがって、今後ますます重要な治療法としての地位を占めていくことが予想されます。初期症状の段階であれば、前立腺がんは放射線治療によって完治させることを十分い期待できます。また放射線治療は前立腺がんの原発巣に対してのみではなく、骨転移による痛みの緩和や骨折予防のために用いられることもあります。

前立腺がんの放射線治療を大別すると、外照射と組織内照射(ブラキーセラピー)に分かれます。外照射では、文字通り体外から病巣部分に放射線を照射します。正常組織への照射は副作用を引き起こしますので、できる限り病巣の位置に正確に合わせることが求められます。

通常は1日1回、週5回のペースで7週間ほど続けます。組織内照射は高線量照射と低線量照射に分けられ、高線量照射は下半身に麻酔をかけた状態で、会陰部から針を差しこみ、針金状になっている放射線源から短時間の照射を行います。

低線量照射はヨード125と呼ばれるアイソトープを前立腺内に埋め込む方法です。永久埋め込み式なので、取り出す必要はありませんが、この方法は初期の悪性度が低い前立腺がんに有効とされています。また、外照射と組織内照射は併用する場合もあり、単独でのみ用いるわけではありません。

副作用としては、頻便や排便痛、出血、頻尿や排尿痛、放射線皮膚炎や下痢などがあります。放射線治療の終了後に、時間の経過とともに副作用は弱まっていきます。副作用については事前に主治医に確認しておきましょう。

いくら前立腺がんの症状が改善されたとしても、それによってひどい副作用に悩まされることになるのでは、必ずしも最善の選択とは呼べません。また、実際に副作用が出てきた場合に辛い時は、無理をせずに専門医に相談しておきましょう。

病院によっては、強度変調放射線治療(IMRT)を取り入れていることがあります。これは放射線に強弱をつけて病巣の形に適した放射線治療を前立腺がんに行うものです。IMRTなら周囲の正常組織への照射を減らして病巣に強い放射線を集中させることができます。

開始までに通常のものよりも時間はかかりますが、高い効果と少ない副作用が期待できます。ただし、IMRTを実施している病院は限られているので、希望する場合には病院選びの際に条件として考えておかなくてはなりません。

また、陽子線治療や重粒子線治療と言ったものもあります。陽子線治療とは、狙った深さで放射線の強さがピークを迎えるように調節できるため、通常の放射線のように皮膚のあたりで最も大きなエネルギーを使うことなく、病巣の位置で力を発揮させることができます。

そのため、手前にある正常細胞への照射が少なく、副作用が抑えられます。重粒子線治療では、炭素イオン線を用いて体の深い部分で強く作用するようにしているものです。これらの方法は治療費が高額になるという問題もありますので、事前に確認しておきましょう。

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