前立腺がんの専門医の影響力

治療方針への同意を行う権限が患者さんにあるとはいえ、実際に治療を行うのは専門医です。その力は大きなものと言わざるを得ません。医療ミスを起こす医師もいれば、名医と呼ばれる医師もいます。その差はあまりにも大きなものです。患者さんとしては、信頼できる専門医を見分ける必要があります。

泌尿器科の専門医

泌尿器科の医師であっても、必ずしも前立腺がんの治療に精通しているわけではありませんし、十分な経験がない場合もあります。このことを考えると、泌尿器科ならどこでもよいというわけにはいかないでしょう。

たとえ泌尿器科の名医と称えられている専門医であっても、他の分野で結果を残しているのかもしれません。本当に前立腺がんの治療や手術に適任であるのか、慎重に検討してください。その際、これまでの実績は重要な手がかりとなります。

病院選びに成功すれば、安心して検査や治療を任せることができます。説明や患者さんの心のケアもしっかりしている病院であれば、信頼関係を築くことも容易にできるでしょう。

他方で、信頼できる専門医がいない病院を選んでしまえば、後々までそのことが付いて回ることになります。たとえ治療が終わったとしても、予後の経過を観察する必要もあります。病院とは長い付き合いになる以上、慎重に選んでおきたいものです。

名医と呼ばれるほどに信頼される医師に主治医になってほしいというのは、多くの患者さんが願うところです。名医の探し方についてはこちらをご覧下さい。

主治医の言葉を疑うつもりはなくても、一生の問題である以上、第三者の意見を聞きたいと思うのは当然のことです。そんな時にはセカンドオピニオンを活用しましょう。現在では、セカンドオピニオンも定着していますし、自信と良識のある専門医であれば応じてくれるはずです。

あまり気負わずに申し出てみましょう。頑なにセカンドオピニオンを拒否するようなら、その医師の信頼性を疑うべきかもしれません。患者さんのことを本位に考えれば、自分の考えを押し付けるよりも、外からの意見に触れる機会を設けることに賛成してくれるはずです。