前立腺がんのステージ症状の進行度を表す指標として、前立腺がんのステージがあります。 どこまで悪化しているかを把握することによって、生存率の目安や治療法の選択の判断基準とすることができます。したがって、正確にステージ(病期)を判定することは、予後にも影響する重要な要素です。 病期の診断には、原発巣の進行度やリンパ節転移の状態、遠隔転移の状態を調べます。原発巣については、直腸診や経直腸エコー、MRIで調べます。リンパ節への広がり方はCTやMRI、腹部エコーで検査し、骨転移は骨シンチグラムや単純X線検査、MRI、CTで、肺や肝臓と臓器への広がりは単純X線検査・CTで判定します。 ステージは前立腺がん取り扱い規約によって、AからDの4段階に分けられます。病期Aは前立腺肥大症の手術標本で偶然に発見されたもの、病期Bは前立腺内の限局がん、病期Cは前立腺の被膜外や精嚢腺に浸潤しており、病期Dになるとリンパ節や他の臓器に転移している状態になります。 病期がCやDになると、排尿障害や出血、排尿痛が見られることが多くなります。場合によっては、他の臓器に転移したことで起こる症状の発見の原因になることもあります。 生存率はステージごとに算定されますので、どれに該当するかを把握しておくことは、予後について正確に予測するために欠かせません。 この他にも、TNM分類を行う場合もあります。TNM分類の方が厳密ではあるのですが、分かりづらいという問題があります。 前立腺がんにどのような治療法を用いるかを決めるためには、正確に症状の状態を把握することが不可欠です。検査によって、適切な治療の準備を行いましょう。 |
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